「硫黄島からの手紙」の兄弟作品で、「父親たちの星条旗」の方が先に作られたものであるはず。
見ていくうちに不思議なことに気がついた。私は日本人なのに。私は「硫黄島からの手紙」を見て、感情移入していたはずなのに。「父親たちの星条旗」の中で日本軍が攻めてくるとき、「やめて!」と思わず祈ったように、日本軍を“敵”として見ていた。かつて祖父の敵でありえたかも知れない人たちに感情移入して、自分の国の兵士を憎く感じてしまっていた。きっと、戦争とはこういうものなのだろう。 近頃、若い男性に限らず、男の人を見ると、その人の背負っている人生に自分の息子を重ねてしまう。映画に出てきたのはアメリカ人の若者だけれど、自分の息子だったらと思うと耐えられない。そして、息子を失った母親の姿を見ると、自分と重ねて居ても立っても居られない気持になる。まあ、男の子を持った女性の感想はそういうところだろう。 もともと、外人さんの顔を区別することが苦手なのだけれど、そのせいか、なかなか名前を覚えられず、一回目を見終わってしまったので、もう一度、最初から見直して登場人物を整理しようとした。が、会話に名前が出てこない場所では、どうにも区別がつかない。私の区別が苦手なためかと思ったが、いや、まて、そもそも戦争とはそういうものなんじゃないか。それぞれが誰であるかなんて、大義のためには捨てて置かれるものだ。もしかして、この映画はわざと個人の識別など無視しているのじゃないかしらと、妙に感心してしまった。 心の痛む映画。戦争は外交の一つ。外交の下手な人間を選んじゃダメだ。再び固く誓った。 どちらから見てもいいけれど、「硫黄島からの手紙」とセットで見ることをお勧め。いえ、どちらか一つでもいいと思うけれど、それだと何かやっぱり欠損していることになると思うので。
by fussyvet
| 2009-06-14 01:47
| 映画
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