動物愛護運動を推進したいなら、問題のある団体を淘汰せよ

 動物の福祉でも動物の権利でも、どちらでも構わないが、動物愛護運動と呼ばれるものを推進し、さまざまな動物が生存するための環境にまつわる問題を排除したいのであれば、動物愛護団体間における誹謗・中傷合戦など愚の骨頂だと思う。何のための運動なのか、本質を欠いた運動に明日が来るわけはない。が、しかし、どんな運動においても、悪質な団体の存在は運動の促進を妨げるだけではなく、運動自体を疑問視され、さらには後退させる要因となり、そのような団体は排除していかなければならない。

 大阪に拠点をおく大規模動物保護団体が、別の動物愛護団体に対して名称使用の禁止等を求めて起こしていた訴訟は原告が勝訴した。高裁まで持ち込まれるようだが、とりあえず、これまでの名称は使えなくなった。この団体に関しては、過去記事でも取り上げたことがあるけれど、一方的で独善的な行政非難、募金の不透明な使い道等、問題が多かった。判決後、そのホームページに掲載された文章を読んで見た。名称が使えなくなったのなら、それを変更すればよい。そもそも、原告が怒った理由は、あたかも自分たちと関連した団体であるかのような名称を利用して、警告したにも関わらず、疑わしい活動を続けたことである。
 今後の抗告審を見守りたいが、どうしてこのような怪しい活動を続けるのか、理解できない。個人的には初めての団体にはいつも警戒しているし、怪しい団体には近付かないようにしているが、正規の手続きを踏んだ結果、問題のある団体が淘汰されることは全体的な運動のためになり、イヌ、ネコに限らず、よりよい動物との共存のためには悪質な団体は是非とも淘汰されなければならないと思う。
by fussyvet | 2009-06-11 15:02 | 動物 | Trackback(1) | Comments(6)
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Tracked from 動物のお医者さん日記 at 2009-09-23 08:25
タイトル : イヌ・ネコの譲渡を行なっているボランティア団体について
 6月11日付の記事に対してメールをいただいた。因みに通常、余裕もないのでメールへの個別の返信はできないし、今後もできません。 fussyvet 様  こんばんは  昨年12月に殺処分の方法について質問させていただいた○○です。久しぶりにブログを拝読させていただきました。  6月11日付けの記事について少し意見を述べさせてください。 「何のための運動なのか、本質を欠いた運動に明日が来るわけはない。が、しかし、どんな運動においても、悪質な団体の存在は運動の促進を妨げるだけ...... more
Commented by C at 2009-07-06 22:02 x
ブログときどき拝見させてもらってます。私も愛護団体に対してはどこかしっくりこないものを昔から感じています。
またそれ以前の疑問なのですが、犬や猫を助けるとペットフードを与えることになります。そうすると牛、豚、鶏、イルカ、羊・・・が殺されて餌になるのですが、一方で助けてるようで一方で殺している。この矛盾はどうお考えになりますか?ぜひお伺いしたいのです。唐突な質問ごめんなさい。
※このコメントは公開でも非公開でも結構です
Commented by fussyvet at 2009-07-07 10:09
C様、いわゆる”アニマルライツ””に関しての私の考え方はホームページ(ブログ端にリンクされています)にあるとおりですが、結局、イヌやネコを飼育すれば、それの餌になる家畜を犠牲とすることになります。その犠牲についてはペットの飼い主の目からは見えません。動物を飼うということは、自分が飼育している動物の権利を奪っていることになり、そのような者が「みな、生きている命なんです!」と声高々に叫んだとしても説得力がありません。そのような観点から全ての動物を助けたいのであれば、自ずから動物を飼育することもできなくなるはずです。
Commented by fussyvet at 2009-07-07 10:10
ところで、人間を含めて生物が生きるためには、自分以外の生物を犠牲にせずに生きられない現実があります。残念ですが、これはどんなに頑張っても真実です。ですから、結局誰しも、自分がかわいいとか、好きなどの理由で助けたいと思う生物について助けるとか、自分が生存するために不必要な犠牲は極力抑えるとか、そういった可能な限りの努力でしか動物愛護は成立しません。その際、どこまでを犠牲にするかという線引きは人によってさまざまです。イヌ、ネコだけ助けたければ、家畜の犠牲はやむを得ないということになるでしょう。家畜も助けたい、実験動物も助けたいのであれば、動物性原料をとらない、医薬品や化粧品を使わない等、それぞれ選択するライフスタイルが変わってくるでしょう。共通の線引きを決めるために法律がありますが、これには動物を利用している研究者、製薬企業、食品会社等々、さまざまな産業の死活問題にも関わってきますから、資料を集め、議論を重ねた上でないと成立しません。
Commented by fussyvet at 2009-07-07 10:10
せめて、個人の生活の上では努力するという姿勢は環境問題等、他の政治的問題でも共通の考え方ですが、個人にできる範囲であればライフスタイルの見直しで犠牲を減らすことができるだろうと思います。

以上、お時間あればホームページもお読みくだされば、ほぼ私が考える回答は網羅されるかと思います。
Commented by 獣医志望 at 2009-07-07 23:18 x
今日初めてこのブログを知り
『動物のお医者さんが見てきたこと』を
読ませてもらいました。
正直言って、読んだときのショックは
言葉には言い表せない程のものでした。
読む前からも獣医師の仕事に『動物実験』が含まれていることは知っていましたが、
現場などでしか得られない体験や考えの数々を拝見して
改めて事態の深刻さに気がつくと共に
こんなことを知らずに獣医師を目指していた自分が情けない気持ちでいっぱいです。
ですが、こういう事を改善しようと尽力している人たちがいることをしれました。
僕はやはり獣医師を目指して
この問題を改善できる活動に参加したいと思いました。

長々とすみませんでした。
Commented by fussyvet at 2009-07-08 00:31
 獣医志望様、獣医系大学に入る前に知れてよかったと思います。
 獣医系大学における動物実験代替法の導入は難しいですね。それをテーマにしている講座もありますが、形骸化しているようにも見えます。入学したら、内部からいろいろ見えることもあると思いますので、一緒に考えていってください。
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