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平和の下の犠牲と平和への投資

 夕べ見たテレビ番組で”紛争解決人”が言っていたことが頭から離れなかった。

「シエラレオネの内戦解決には虐殺された人々の遺族の感情をないがしろにして虐殺の指導者の罪を問わないということで平和を樹立し、のちに副大統領になることまで許した。太平洋戦争については日本の無条件降伏。というように犠牲無くして平和はなりたたない。紛争解決は妥協の産物である。平和の実現のためには人権は踏みにじられるという現実があり、それにより今はシエラレオネも平和である。
だから、大切なのは戦争を起こさないということ。戦争が起きると確かに儲かる産業がある。であれば、平和を産業にすればいい。平和への投資ということを考えていきたい。」

 恐れ多くも私のつたない記憶をたどって私の稚拙な文章で要約させていただくとこんな感じだった。同じ番組を見て、間違いを見つけた方がいらっしゃったらご指摘ください。
 平和には犠牲がつきものという言葉が耳から離れない。私が今ここにこうして平和に暮らせるのも祖父母の代の想像を絶する悔しさと忍耐があればこそ。シエラレオネで家族を残酷に殺された人たちは悔しさと恐怖と悲しみの記憶を抱えながら”平和”の中に暮らしている(社会が平和という意味であって、想像を絶する経験をした彼らの心が平和であるとは限らないけれど)。そして、今紛争が起きているダルフールにしろコンゴにしろ、平和の樹立のために今残された人たちに更なる精神的忍耐と屈辱を要求せざるを得ないのかと思うと本当にやるせない。その中でマネーゲームを続けている日本は先人たちの苦労をいらわない国民の集まりであるの?

 ダルフール紛争に関与している疑いがある銀行の口座は引き揚げた。平和への投資という言葉がますます重く感じられる。お金をどう使うか、どこに支払うか、どんな企業の物を買うのか、消費者の選択は重要なのだ。動物実験をしていないメーカーを選ぶとか肉食を控えるとか、動物愛護に限ったことじゃない。

 もう一つ、少年兵になるのは誘拐された不幸な子供たちが大半を占めるのかと思ったら、”かっこいい”とファッションで自らなる子供たちが大半なのだと。もう、目からうろこでショックだった。貧困の中、エネルギーを持て余した若者(若すぎる子供も)のうっぷんは暴力に憬れさせ、残虐性とはそんな若者にとって競うことでどんどんエスカレートしていくゲームみたいなものだと。日本の若者、大丈夫か?そう言えば、最近無差別殺人、快楽殺人、右傾化・左傾化が目立ってきたな…。若者のエネルギーをおかしな方向へ向かわせないように若くない者が政治も経済も社会も守っていかないといけないというのに。
by fussyvet | 2008-11-16 07:17 | 世界の話
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