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ミア・ファローの寄稿

2007年3月28日「ウォール・ストリート・ジャーナル」より
和訳 by fussyvet

The 'Genocide Olympics' 「虐殺オリンピック」

RONAN FARROW, MIA FARROW

"One World, One Dream" is China's slogan for its 2008 Olympics. But there is one nightmare that China shouldn't be allowed to sweep under the rug. That nightmare is Darfur, where more than 400,000 people have been killed and more than two-and-a-half million driven from flaming villages by the Chinese-backed government of Sudan.

「一つの世界、一つの夢」、2008年五輪に向けた中国のスローガンである。しかし、中国には知らぬふりを許されぬ悪夢がある。その悪夢とはダルフールだ。これまでに中国が支援するスーダン政府により40万人以上が殺害され、250万人以上が村から焼け出された。

That so many corporate sponsors want the world to look away from that atrocity during the games is bad enough. But equally disappointing is the decision of artists like director Steven Spielberg -- who quietly visited China this month as he prepares to help stage the Olympic ceremonies -- to sanitize Beijing's image. Is Mr. Spielberg, who in 1994 founded the Shoah Foundation to record the testimony of survivors of the holocaust, aware that China is bankrolling Darfur's genocide?

多くのスポンサー企業がオリンピック開催期間中、これらの残虐非道行為から世界の目を背けたがっているということも最悪だ。スティーブン・スピルバーグ監督のようなアーティストの決定にも同じくらい失望する。彼はオリンピックセレモニーの演出を手助けする準備をしているため、今月秘かに中国を訪れた。北京のイメージを潔白なものにするためだ。彼はホロコーストの生存者の証言を記録するため1994年にShoah基金を設立したが、中国がダルフールの大虐殺に資金提供していることをご存知なのだろうか?

China is pouring billions of dollars into Sudan. Beijing purchases an overwhelming majority of Sudan's annual oil exports and state-owned China National Petroleum Corp. -- an official partner of the upcoming Olympic Games -- owns the largest shares in each of Sudan's two major oil consortia. The Sudanese government uses as much as 80% of proceeds from those sales to fund its brutal Janjaweed proxy militia and purchase their instruments of destruction: bombers, assault helicopters, armored vehicles and small arms, most of them of Chinese manufacture. Airstrips constructed and operated by the Chinese have been used to launch bombing campaigns on villages. And China has used its veto power on the U.N. Security Council to repeatedly obstruct efforts by the U.S. and the U.K. to introduce peacekeepers to curtail the slaughter.

中国は何十億ドルもスーダンにつぎ込んでいる。北京はスーダンの年間石油輸出のほとんど全てを購入し、次期五輪の公式共同出資法人である国営のChina National Petroleum Corp. がスーダンの二大石油共同事業体のそれぞれについて最大のシェアを占めている。スーダン政府はこれらの売り上げから得られた収益の80%相当を残虐なジャンジャウィード代理民兵に資金提供し、爆弾、攻撃用ヘリコプター、装甲車、小火器など破壊道具の購入に利用しており、ほとんどは中国製品だ。中国人により建設され運営されている滑走路は村落への爆撃開始に使用されてきた。そして、中国は国連安全保障理事会にて拒否権を行使し、虐殺を抑えるために平和維持軍を導入しようとしたアメリカとイギリスの努力を何度も妨害してきた。

As one of the few players whose support is indispensable to Sudan, China has the power to, at the very least, insist that Khartoum accept a robust international peacekeeping force to protect defenseless civilians in Darfur. Beijing is uniquely positioned to put a stop to the slaughter, yet they have so far been unabashed in their refusal to do so.

スーダンにとって必要不可欠な数少ない支持国の一つとして、中国は少なくともハルツームに対し、無防備なダルフール市民の保護を目的としたロバストな国際平和維持軍を受け入れるよう要求する力を持っている。北京は虐殺を止める比類なき位置にあるにも関わらず、これまでずっと臆面もなくそれを拒否し続けている。

But there is now one thing that China may hold more dear than their unfettered access to Sudanese oil: their successful staging of the 2008 Summer Olympics. That desire may provide a lone point of leverage with a country that has otherwise been impervious to all criticism.

しかし、現在中国にとってスーダンの石油への自由なアクセスよりも大切なことが一つある。2008年夏のオリンピックを成功させることだ。その欲望が他のあらゆる批判に鈍感な国に対する唯一の影響力となる。

Whether that opportunity goes unexploited lies in the hands of the high-profile supporters of these Olympic Games. Corporate sponsors like Johnson & Johnson, Coca-Cola, General Electric and McDonalds, and key collaborators like Mr. Spielberg, should be put on notice. For there is another slogan afoot, one that is fast becoming viral amongst advocacy groups; rather than "One World, One Dream," people are beginning to speak of the coming "Genocide Olympics."

その機会が利用されるか否かはこのオリンピックの知名度の高いサポーターの手に委ねられている。ジョンソン&ジョンソン、コカ・コーラ、ゼネラルエレクトリック、マクドナルドなどスポンサー企業、およびスピルバーグ氏などの鍵となる協力者に警告しなくてはならない。「ひとつの世界、一つの夢」以外に、擁護団体の間ではウイルスのように速やかに広がっているもう一つのスローガンが進行中である。人々は来るべき「虐殺オリンピック」について語り始めているのだ。

Does Mr. Spielberg really want to go down in history as the Leni Riefenstahl of the Beijing Games? Do the various television sponsors around the world want to share in that shame? Because they will. Unless, of course, all of them add their singularly well-positioned voices to the growing calls for Chinese action to end the slaughter in Darfur.

本当にスピルバーグ氏は北京五輪のLeni Riefenstahlとして歴史に名を残したいのだろうか?世界中のさまざまなテレビスポンサーはそのような不名誉を分かち合いたいのだろうか?彼らがそれを望んだからである。もちろん、ダルフールでの虐殺を終わらせようと中国に行動を求める声が高まっている中に、全スポンサー自身が非常に良い位置からの声を届けなければの話である。

Imagine if such calls were to succeed in pushing the Chinese government to use its leverage over Sudan to protect civilians in Darfur. The 2008 Beijing Olympics really could become an occasion for pride and celebration, a truly international honoring of the authentic spirit of "one world" and "one dream."

そのような声が中国政府に対し、ダルフール住民を守るためにスーダンへの影響力を利用するよう後押しすることが成功したならばどうだろう?2008年北京オリンピックは真に誇りと称賛の場となり、「ひとつの世界」と「ひとつの夢」という真の精神の、本当に国際的な名誉となるだろう。

Mr. Farrow, a student at Yale Law School, traveled to Darfur as a UNICEF spokesperson in 2004 and 2006. Ms. Farrow, an actor, has traveled twice to Darfur and twice to neighboring Chad. She has recently returned from Darfur's border with the Central African Republic.

Mr. Farrowはエール大学法学部の学生であり、ユニセフのスポークスパースンとして2004年と2006年にダルフールを訪れた。 Ms. Farrowは女優であり、ダルフールを二度、また隣接するチャドを二度訪れた。最近、ダルフールの中央アフリカ共和国との国境付近から帰国したばかりである。
by fussyvet | 2007-08-09 14:19 | こうして社会は回ってる | Trackback(1) | Comments(4)
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Tracked from 動物のお医者さん日記 at 2007-09-17 13:23
タイトル : ブッシュ、中国、北京五輪、そしてスピルバーグ
 今日もCoalition for Darfurからの転載と和訳(by fussyvet)です。これも3月28日のミア・ファローの寄稿と同じくらい辛辣です。 以下------ 2007年9月13日木曜日 ダルフール:ブッシュ大統領の対五輪の失敗 新共和党Eric Reeves氏による記事 An international outcry over Beijing's hosting of the 2008 Olympic Games has grown steadily loude...... more
Commented by みちる at 2007-08-09 20:42 x
 スーダンが毎年輸出する石油の殆どは、北京が買っていて中共国営企業の中国石油天然ガス集団公司(CNPC、シノペック)」は、スーダンの国営石油企業二社の最多株主だそうです。スーダン政府は輸出した石油の80%所得利益をアラブ民兵組織「武装騎兵隊」の支援に充て、中共から多くの大型兵器を購入しているということです。新疆ウィグル自治区の東トルキスタンを牽制するねらいがあるものとみられるそうです。
日本ではほとんど報道されていません、昨日はオリンピック一年前のイベントを天安門広場から生中継とかしていましたね。でもダルフールの「ダ」の字に誰も触れませんでした。

Commented by fussyvet at 2007-08-10 07:36
みちるさん、コメントありがとうございます。
私がダルフール紛争について知ったのは、どなたかが満ちるさんのブログに書かれたコメントでした。
東トルキスタンへの牽制の意味もあったのですか。彼らも中国から直接ものすごい虐殺をされたようですね。中国は何かにつけて過去の日本の過ちを責め立ててきますが、全ては現在の自分たちの非人道的行為を覆い隠すためではないかと思うようになりました。確かに南京大虐殺もあったのでしょうが、現在進行形の虐殺は止められなければなりません。北京オリンピックの準備のためにスーダンから輸入された石油もエネルギーとして利用されているでしょう。ダルフールの被害者から見れば本当に腹立たしいのではないかと思います。子供すら手を切られたり、銃撃を受けたりしているのに、それを行っているスーダン政府へせっせと資金提供し、国連の常任理事国の権限を利用して、国連平和維持軍の派遣を阻止するなど許せない。この報道について日本がしないのは、中国利権とオリンピックの利権を握っている政治家や大物がいるからです。絶対に捨てておけないと思いました。
Commented by fussyvet at 2007-08-10 07:36
力などありませんが、力がない者には力のない者のやり方でやっていこうと思います。しばらくこんな話が続くかと思いますが、気長におつきあいしてやって下さい。
Commented by ねこ at 2007-08-10 09:24 x
ミア・ファローとはまた随分懐しい名前ですが、スーダンが何故あそこまでアラブ系を虐待するのか理解に苦しみます。国内のイスラム教ムリッド派対策という意味合いもあるのでしょうが、虐殺を放置し助けるのも如何なものかと思われます。
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