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動物実験代替法学会を支える企業たち

 動物実験の廃止を願って行われる消費者運動の中に、動物実験を行っている企業の製品を買わないという不買運動がある。新規物質開発のためなど企業が動物実験を行う理由にはさまざまあるが、特に化粧品開発などで動物実験を行っている企業に対する風当たりは国内外問わず強い。かくいう私も極力動物実験を行っていない企業の商品を購入するように努めている。しかし、これらの不買運動は都会など商品の選択肢が豊富に存在する地域ではよいが、そうでない地域では商品を選ぶことは難しい。私自身も自分が望んだメーカーの商品でなくても、忙しいときは近くのスーパーでいつもとは違うメーカーの商品を買うことがある。そういう場合、動物実験代替法に出資してくれている企業の製品を購入することで、動物実験代替法の開発に資金を提供してくれている企業を支える、そういう考え方もありではないかと思うのだ。ということで、参考までにそんな企業の一覧。
 因みに、動物実験代替法学会に出資していても、その企業自身は動物実験を行っている。「動物実験自体を許せない。本来あるべきものではなかった。」と言われれば、それまでだろうと思う。が、そういう運動では私は動物実験は廃止され得ないと思っている。そんなこんなも参考にしていただけたのなら幸いである。

 8月21日から25日まで東京で開催される第6回国際動物実験代替法会議のスポンサー(敬称等略)

プラチナスポンサー
 ロレアル
 日本製薬団体連合会
 Colgate-Palmolive Co.
 Kimberly-Clark
 ファイザー製薬
 P&G
 マンダム

ゴールドスポンサー
 ユニリーバー
 Humane Society of the United States
 Alternatives Research Development Foundation
 チャールズリバー社
 日本化粧品工業連合会
 ジョンソン&ジョンソン
 エクソンモービル

シルバースポンサー
 ARI
 グラクソスミスクライン社
 The European Cosmetic Toiletry and Perfumery Association
 カネボウ
 アストラゼネカ
 資生堂
 大野先生
 花王

ブロンズスポンサー
 財団法人食品薬品安全センター秦野研究所
 財団法人残留農薬研究所
 日本メナード
 コーセー
 Mary Kay
 ノエビア
 財団法人食品農医薬品安全性評価センター
 富士バイオメディクス
 慢性疾患リハビリテイション研究振興財団
 BioReliance
 住友化学

 また、日本動物実験代替法学会を恒常的に支えて下さっている企業はこちら
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by fussyvet | 2007-07-31 13:43 | 動物

ダルフールへの一斉募金

 mixi内で、ダルフールの人たちのためにユニセフへ一斉募金しようという試みがあります。mixiやってらっしゃる方はご参照の上、よろしければご参加下さい。

http://mixi.jp/view_event.pl?id=21269472&comment_count=26&comm_id=95578
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by fussyvet | 2007-07-31 11:55 | こうして社会は回ってる

韓国人の人質がまた一人犠牲になって…

 こんなことばっかりで本当に嫌になる。最近は右傾化した人たちがお隣の国の人をぼろくそに叩いているし、逆にそのお隣の国の人が執拗に過去の日本の過ちだけを取り上げて難癖をつけてくるけれど、誰かが理不尽な理由で殺されてしまったと聞けば、それがどこの国の人であれ一人の人間として居た堪れなくなる。このニュースの人質はキリスト教会の人だというから、私は余計に気にしているのかも知れないが、こんな理不尽なことを聞けば、神に向かって罵りたくなってしまうときもある。人間同士で、なぜ無残な事件ばかり起こるのか。本当に人間なんて…と自分が人間であることが嫌になるし、それを大きな手で導いているのが神だとすれば、どうしてこんな悲惨な出来事を起こさせずして、導かないのかと怒鳴りたい気分にさえなる。
 最近、動物関連の仕事ではなく、人のためになる仕事に関心がある自分に気付いた。動物の問題を解決するにはまず人間自身の問題を解決していかないことには達成されないだろうという考えから接していくうちに、自分自身も関わりたいと思うようになってきた。自分が役に立つのなら、事務でも電話番でも何でも良い。獣医なんて資格はこちらからくそ食らえ、だ。尊敬できる、信頼できる相手がいない世界にいつまで拘る必要があろうか。この世界に辟易していたこともきっかけかも知れない。どっちにしても、導き手にお任せだ。近頃祈る言葉はいつも決まっている。

「私を生かすべき場所で生かして下さい。」

 多分、今は息子のそばがその場所なんだろうな。
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by fussyvet | 2007-07-31 10:38 | こうして社会は回ってる

遠藤周作「侍」

 先日、機会があって久しぶりに乗った電車の中で読み始めて以来、耽っている。
「もし私が松木さまの眼に策士とうつりますならば、神はあるいは私の策士としての生き方にも御自分のましますことを示されているかも知れませぬ。」
という宣教師の言葉が妙にしっくりときた。
 怒りと苛立ちと絶望感、そしてそれらの反動のような凪で占められた私の生き方にも神のましますことを示されているのだろうか。

 まだ途中。また読み耽る。
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by fussyvet | 2007-07-29 22:02 | 神様を愛してる

動物実験の代替法が取り入れられている獣医系大学は国内にあるか?

 前回に引き続き、日本獣医学会のQ&Aより。2007年7月25日付けで以下についての回答文が掲載された。

日本獣医学会:獣医学Q&A 実験動物の代替法が行われている獣医系大学はありますか?

 回答しているのはやはり北海道大学獣医学部の教授である。「動物実験代替法が取り入れられているか?」の質問にはっきりと「はい。」と答えられているけれど、これをこのまま鵜呑みにすれば、入学後苦悶する学生は絶えないだろうと危惧する。「動物が苦悶の表情を呈するような教育実習はまずどこの大学でも行なわれていない筈」とあるが、実際に安楽死方法を知らない獣医の大学教官による指導により、苦悶する学生が今でもいるし、ストリキニーネという痙攣を起こす物質を生きたマウスのお腹に注入して、痙攣に苦悶させる実習が行われている。これらはDVDなどで代用できる実習だとして海外などでは毎年動物を苦悶させるような実習は行われていないところもあるが、そのような映像教材による代替法の取り入れについても日本の獣医系大学は消極的であり、まだまだ普及していない。ただ、実際にこの北海道大学では教育における動物実験の代替法を積極的に取り入れようとする動きがあることは事実で、実際に熱心な大学教官ががいらっしゃる。その先生たちの努力を否定するものではない。「代替法が取り入れられています。」とはっきり言い切れるほどではないが、早く肯定の肯定が内部学生から見ても第三者から見ても躊躇なくできるよう、願って止まない。
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by fussyvet | 2007-07-28 22:54 | 動物

獣医系大学での動物実験について

 日本獣医学会のホームページに獣医学についての質問と回答が掲載されている。そこに2007年7月20日付けでタイトルのようなQ&Aがアップされた。

獣医系大学での動物実験について

 これによれば、
「解剖や簡単な外科手術の実習には動物が生きていることは必ずしも必要ではないため、動物を安楽死させた後行っています。しかし、生体反応を見る実習では動物は生きたまま使用されております。しかし、動物は深麻酔されており、苦痛を全く感じない状態で実験されています。実習の内容によっては麻酔下で動物に何らかの処置を行い、回復を待ってデータを取るというような実習もありますが、その際は、動物が確実に回復するよう獣医師が細心の注意を払って看護しております。原則は実験動物であっても附属の動物病院に来院する動物と全く区別はしないということです。」
とのことで、これが事実であれば、獣医系大学では実験動物の福祉が配慮されているのだと思う。この回答は北海道大学獣医学部の教授によるものだが、回答文を読む限り北海道大学だけではなく、全ての獣医系大学に当てはまるのだととれる。因みに私自身が学生実習を行っていた1988年から1992年にかけては、ここに書かれていることは事実ではなかったと断言できる。しかし、今は2007年だ。15年経った今、この日本獣医学会のページにあるように

・解剖や簡単な外科実習には動物を安楽死させた後に行われているか。
・生体反応を見る実習では、動物は深麻酔されており、苦痛を全く感じない状態で実験されているか。
・麻酔下で動物に何らかの処置を行い、回復を待ってデータを取るというような実習の際は、動物が確実に回復するよう獣医師が最新の注意を払って看護しているか。
・原則は実験動物であっても附属の動物病院に来院する動物と全く区別はしていないか。


この四点について事実であるのかどうか知りたいと思い、今現在、獣医系大学に所属している学生さんに尋ねてみた。

 すると一人は「この回答文に書いてあるほど素晴らしいところまでは、まだまだ到達していない。」とした上で、

・自身が通っている大学では解剖実習はこの日本獣医学会の回答にあるように全て安楽死後だが、外科実習は、全て生体を用いる。
・「深麻酔下で手術終了後そのまま安楽死」の予定にはなっているが、その麻酔コントロールも学生が行う為に不安定で、動物に苦痛が全くない状態か疑問である。
・生体反応を見る実習では、自身の大学では苦痛を感じない状態で全て行われているというのは絶対ない。生理反応ならともかく、生体反応を見る実習では、苦痛を伴なうものは沢山ある。
・麻酔下で動物に何らかの処置を行い、回復を待ってデータを取るというような実習の際は、動物が確実に回復するよう獣医師が最新の注意を払って看護しているというのはありうるか疑問。自身の大学では、知らないところで指導教官が夜な夜な看病しているのを気づいてないだけなら別の話だが、回復後データを取る際は、学生と研究室の先輩で看護しているだけのように思う。
・「原則は実験動物であっても附属の動物病院に来院する動物と全く区別はしていない。」とのことについては今まで動物を用いた実習を行う全ての先生と話してきたが、「実験動物」と捉えていない指導教官はおらず、絶対にあり得ない。「実験動物だから仕方がないけど、でもあなたの気持ちは十分わかるよ。考えて行かなければいけないね」が、最高レベル。

 また、一人目と別の大学の通っている別の学生さんは、

・薬理学や毒性学実習では薬物の生体反応や行動を観察するのでマウスには麻酔などはしない。苦痛にのたうち回り死んでいった。
・動物実験以外にも今通っている大学には飼育方法や間引き等問題はたくさんあると思われる。

等々、体験を通した意見を語ってくれた後、「おそらくこの回答をされた教官の立場としては、日本の獣医学部は動物実験委員会で審査をしているから大丈夫と言わざるを得ないのではないか。そうでないところもあると発言したら大問題になるはずだから。」と結んでくれた。

 私個人の感想は、仮にも社会的に認められた法人格を持つ団体の公式サイトに掲載された現実と違う内容を真に受けて獣医系大学を必死に目指し、入学後苦悩する学生が増える要因になるから、由々しきことだと甚だ憤慨したが、上記二人目の学生さんが最後に言ってくれた言葉がもっともなことで、現役の獣医系大学教官としては対外的にそう回答せざるを得ない内容だったと思う。私が獣医師を目指す若者にできるアドバイスとしては、公式の言葉と非公式の言葉の両方で情報収集してから進路を決めてくださいということだけだ。この日本獣医学会に質問を寄せた本人にはこの本文を読んでもらえたらと思うが、獣医学会の公式文章だけを信じるだけでも、また個人の意見を情報源とするだけでも、どちらも危険で不十分なのだ。よく聴き、よく見極めて、最後には最も大切なことだけれども、格好だけでも金目当てだけでもなく、自分にとって一番適した道をその時々で選び、できるならば一過性ではなくその後も少しずつ大学教育における動物の犠牲について考えていって欲しいと思うのだ。
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by fussyvet | 2007-07-26 15:08 | 動物

子育てとは正しさを捨てることである

 漢方薬は効果が現れるのに時間がかかるというが、2日前に飲み始めてから身体が楽になってきた。ありがたい、ありがたい。

 かつて私は“正しい”人であった。言われた仕事は忠実に適確に期日に遅れることなくこなしたし、体力的時間的能力的にできない人がいれば、自分は独り身でどうとでもなるからと率先して惜しまずに時間と労力を使い、時間外のつきあいも率先して出席して人間関係にも手を抜くことをしなかった。少なくともそうあるように細心の注意を払い、そのように実行していった。それが当然だと思っていたし、同時にそうすることで周囲に対して強みを作っていった。誰にも文句は言わせなかった。それは仕事だけにとどまらず、私生活、つまり見た目についても気を配り、どこから見ても完璧に全てのことをこなした。
 それが、子供が生まれてから一切できなくなった。時間が思うように取れないから仕事を完璧に仕上げることができない。どんどん遅れる。子供が熱を出せば、こちらが何をしていようが容赦なく保育園から電話がかかりお迎えの要請が来て、作業を途中で切り上げなければならない。家では子供がべったりだから家事すらままならない。物が片付かない。全て完璧にこなせない。全て中途半端にしなくてはいけない。子供がまだ朝までぐっすり眠ってくれないから、睡眠すら十分にとれず、ずっと疲労が抜けない。体力が落ちているから、能率も落ちる。時間外のつきあいなどありうるわけがない。
 見た目もひどい。化粧水をつけることは勿論、髪をとくことすら時間を取れない。授乳中のせいでカルシウムが欠乏したのか、歯が何本も悪くなった。時間がないから、歯医者に通うこともままならない。出産後、腰痛がひどいので姿勢も悪い。抑うつ感から表情も全く冴えない。しみ、しわも急に増えたように見える。
 こうして私は見た目も社会的にも人に負い目を感じなければならない“正しくない”人になった。かつて私が最も恐れた弱みだらけの人間になったのである。
 子育ては誰も仕事として認めてくれない。一部ではそれを評価する動きもあるけれど、実際にはまだまだだ。私は社会で認められない。認めてくれるのは、いるとすれば母と亡くなった祖母、そしてもしかしたら息子と夫だけ。それでもいいのだ。私は息子に会いたくて、その一心で全てを捨てた。かつての私とは180度違う“正しくない”生活を私は受け入れなくてはならない。力の抜きどころを覚え、自分が許せなくても少しずつ受容していくこと、子育てと平行して今までと違った自分を育てていくこと、そういうことなんだろうか、な。
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by fussyvet | 2007-07-25 12:22 | 徒然

メール

 2007年7月20日金曜日の早朝付けで、以下のようなメールをもらった。

 こんにちは。私は●●(北米のある地)に住んでいます。特にヒッピーとヤッピー(バークレー系の人たち。ヒッピーの真似をして自然志向だけれども実はお金持ちのお坊ちゃまお嬢様たち)がたくさんいて菜食主義を気取っています。myhomepageを見たのですが「子供にとさつ現場を見せて子供に肉を食べるかどうか判断させる…」といったような文面があったのですがそりゃー脅しと大して変わらないんでないのかなあ?と思いました。ちなみに私の友達はもとヒッピーで菜食主義者が2人いますが子供に菜食主義を強制したことを後悔しています。菜食主義って(子供は動物が殺されるのを見てかわいそうとかそういう風に始まりますが)大人の菜食主義ってもっと「心の問題」から始まっているように感じるのですがどうでしょうか?詳しく説明したのですがここでは文字数が足りないでしょうからぜひメールにお返事をください。あ、ちなみに私もクリスチャンです。(ちょっとなんちゃってクリスチャンがはいってます。笑)


 これに対して私は、送信者のちょっと横柄な口調に違和感を覚えながらも、詳しく説明したいというので、12時間以内に以下のような返信を送った。


○○ 様

 初めまして。「動物のお医者さんが見てきたこと」のサイト管理人fussyvetです。私の稚拙なホームページを読んでくださってありがとうございました。
 さて、子供にと殺現場を見せて肉を食べるかどうかを判断させる云々の話ですが、今一度ホームページの文章を読んでいただけたらと思いますが、私は子供に菜食を強制させることを推奨したのではありません。最近、日本では食育という言葉がよく聞かれるようになりましたが、食事というものを通して心を養おうという意味があります。野菜でも魚でも肉でもそうですが、ただ食卓に並べられたものを機械的に食べていると、それがどうやって自分の口に入ってくるかわからなくなります。野菜などは、小学校でも栽培実習がありますし、魚介類は漁をする映像がニュースでも見られますが、肉だけはのんびりとした畜産風景などは見られても”と殺”風景を見る機会はありません。ホームページにも書きましたが、動物は好きでも、ただ並べられた肉の塊に関しては何の情もなく食べる、そのことがとても矛盾したもののように思えてなりません。ですから、機会があれば、肉に付いてもどういう工程で肉ができるのか、知ることは有意義ではないかと思っています。もちろん、親にも見せる見せないの選択肢がありますから、それはその人次第です。
 菜食は宗教なども絡んできたり、「心の問題」でありますし、環境問題でもありますし、エネルギー消費の問題でもありますし、ライフスタイルの選択の問題でもあります。食べるだけで精一杯のとき、そんなことは考えていられません。が、先進国に住み、漠然と消費生活を送ると思わぬ犠牲が陰にあることを忘れがちです。フェアトレードという考え方もそうですが、恵まれた環境にいるのであれば、その陰にある問題も考えて消費生活を送ることは有効ではないかと考えます。同時に、それらの実践は強制されるものではなく、”気付き”によるべきだろうと思います。そんなことを考えつつ、自分の経験をもとにホームページを作りました。子供を脅せという意図はありません。

             fussyvet


 今の私は余裕がない。私に限らず、初対面の赤の他人は皆忙しいものだろう。忙しいけれど、返信を必要とする人にはせっせと返信を書く。「遅れていても、相手に何か不幸があったのかも知れないし…。」と思いなおそうとするが、時間が経つにつれ、忙しい中、メールを打つのに費やした時間がもったいなく、自分が滑稽に思える。この時間をクリック募金に使えばよかった。募金先のメモを持って、郵便局へ行けばよかった。更に悪いことに、私はこのメールの主のように初対面の人間に対する口の聞き方も知らず、返信まで要求してきたにも関わらず、その後こちらに対しては一切の連絡もない若者(若くなければ、ただの○○だ)に対する寛容さを持ち合わせる余分なエネルギーが全くない。

 これまでも、「獣医になりたいが…。」と進路に悩む若者などからしばしばメールをもらい、それに対して私なりに一所懸命に答えてきたけれど、時には「なんじゃこりゃ?」と思わずにいられない場合があり、その度にどっと疲れてきました。私一人の生活であれば、そんな疲労感は屁でもないのですが、今は手のかかる盛りのわんぱく坊主を抱え、高齢出産ママの体力は限界に達しています。ちょっと「冗談じゃない!」状況ですので、メールへの返信を個人にすることは一時中止とします。「返信しなくては。」と思った場合は、個人への返信ではなくブログでさせていただきますので、よろしくお願いします。
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by fussyvet | 2007-07-24 12:57 | 動物

子育ての狂気2

 先日、オンラインで購入してそのままになっていた「ネットワークベイビー」を見た。
 一段落したら、保育園を辞めようかと思っている。とてもいい保育園で、息子も楽しんでいる。が、最近再び朝の保育園での別れ際に泣くようになった。保育士さん曰く、
「○○君はお母さんが大好きやねんねぇ~。」
こんな母親でも好いてくれるのか…。今、私は息子から逃げてはいけないように思う。保育園に通わせ始めたのは、社会的な理由があったわけで、一人っ子である息子にとって他の子供と関わりを持つことは世界が狭まらなくてよいとも思ったが、私自身が息子と二人きりの時間から解放されてホッとしているのも全くの事実だ。預けるようになってから、体力消耗から来る体重減少も止まった。
 せっかく当たった保育園を辞めるのはもったいない。息子の成長にとって良いこともたくさんあるのに、私は罪悪感から抜け出ることができない。どうしよう、どうしよう。こんなことを考えて、一日中仕事に集中できず一日を過ごす時もある。どうしよう、どうしよう。ずっと迷いっぱなしだ。
 9月を目処に結論を出そうと思う。いや、育児に結論なんてない。あくまでも私が判断できたらよいという目安。そして、それまで集中して仕事を進めよという自分への発破かけだ。

 「ネットワークベイビー」新ためて見ると子育てなど想像もつかない若い頃に見落としていたことがいっぱい。そして、主人公の言葉一つ一つに共感してしまった。ただ、以前見た時は、主人公が本当に狂気じみて見えたが、今見るとそれほどでもない。「こんなんじゃないわよ。もっと母親が狂ったらもっと怖いよ。」心の中で思った。今の私なら当時の富田靖子さんよりももっと迫真の演技ができるわよ。何せ実際に狂っている最中の母親なのだから。見ながら、涙が止まらなかった。全ての母親に幸あれ、だ。
 このドラマ、DVDで復刻してくれるといいのに。こういう請願はどこに出したらいいのでしょうね。
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by fussyvet | 2007-07-24 12:26 | 家族

治るか治らないかの賭け

 初めてかかる病院に行くときは、いつも軽くうつになる。「また嫌な医者だったらどうしよう。」「どうせ言われることは同じだろうな。」「もう良くなるわけがない。」さんざん絶望的な言葉で自分を落ち込ませ、医者に対する期待を一切振り払ってから臨む。すると今日のお医者さん(良ければ敬称になる。いい気なものだ。)は優しく、丁寧で、今後もよろしくお願いしますといいたくなるお医者さんだった。決して若くない女性の産婦人科医。子供がいるかどうか、そこまでは知らない。
 夫婦二人で営む産婦人科へ行き、奥様の方を希望した。女医が良い人は選べる病院。以前の私なら男でも女でも関係なく平気だったが、妊娠中検診を受けていた男の医者にキレてしまった私は、うまが合わない上に女性として最も無防備な姿を見せたくないという防衛本能から女医を選んだ。男と違い、女性なら少しは女性の気持ちも理解してくれるだろう。そう思った。

 嫌な医者、具体的にいうと患者であるこちらに対して最初から大上段から構えた物言いをする医者には金輪際かかりたくない。どんな名医でもだ。名医でも嫌な医者に診てもらうことは、頭顔部腫瘍の切除術を受けて、「いやあ、命が助かってよかったね。」とそのまま放り出されるようなものである。彼らは自分の成果のことしか考えていない。こっちがどれほど死にたい気持ちになろうが、そんなものは「命が助かったのに、贅沢でわがまま」なことというレッテルを貼って彼らはおしまいなのだ。切り方、その後のいろいろをきちんと話し合える医者でなくては、もう二度と医者の顔色を見ながら「診察していただく」、そんな卑屈な気持ちでもって“治るか治らないかの賭け”をする気にはならない。

 願いどおり、漢方薬をもらって帰宅した。死にそうに辛い症状が和らぎますように。
 しばらくはまた診察券を破かないですむ。嬉しい。
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by fussyvet | 2007-07-23 11:42 | こうして社会は回ってる