<   2006年 06月 ( 8 )   > この月の画像一覧

かつての夢とだぶって、まぶしくて、愚かな・・・

「何でも治すスーパー獣医」
 テレビの特集でやっていた。かって自分自身が目指した姿とだぶる。
「あの時、お金があれば。何の迷いもなく、院に残っていれば。」
思っても仕方がないifを思う。道を見失った私はとにかく就職しなければ、と故郷の公務員になった。”まさか”の仕事であった。保健所勤務になろうとは全く想像していなかった。イヌ・ネコの引取りをすることになるとは…。大学で一所懸命に身に着けてきたことは、一切が水の泡になった。
「こんな仕事!」
無責任に、平気な顔で、当然のようにイヌ・ネコを持ってくる人間たちに体よく使われて人生を終わるのか。何のために獣医になったんだろう?何のために勉強してきたんだろう?譲渡される動物はほんの一握り。馬鹿馬鹿しく、無力だった。

 子供の頃、テレビ画面の中の獣医師のように、私は「どんな病気でも治す世界一の獣医師」になることが夢だった。

 それがどうした。今の私にはかわいい息子ができ、愛に溢れた生活を送っているではないか?治すために多くの治療費を費やされる動物もいれば、ただで殺される動物がいるではないか?私はそれらの動物のために、自分が経験したことを語り、力になっていく、そういう獣医として生きる、それが務めじゃないか?実験に使われる動物たちの苦痛と数を少しでも減らしてやる、そういう獣医にならんとしているのではないか?

 幸せな動物たちのための成功した獣医師の姿は、時に単純に私の目をくらます。相変わらず、愚か者の私である。
[PR]
by fussyvet | 2006-06-30 22:47 | 動物

子供虐待の心理が少し分かってきた

 もうすぐ6ヶ月になる息子。乳児湿疹がひどく、医者通い。血液検査で卵白、牛乳、小麦にアレルギーがあることが分かった。どうやらアトピーの気があるらしい。とにかく痒がり、夜の寝入りばなは頭、顔をかきむしってなかなか眠れず、私も傍らで一所懸命薬を塗ってやりながら、やっとの思いで寝かす。眠っていても朝になるまで、ひどい時は1時間おきに痒みで起き、そのたびに薬を塗ったり、痒みを紛らわせるために抱っこして部屋中を歩き回って眠らせてやる。息子もそうだが、私も慢性の寝不足・・・なんて字で書くほど気楽なものじゃなくて、本当に心身ともにくたくたであった。
 それにも関わらず、医者はさらに離乳食は手作りせよなどと教唆する。あったまに来る。これ以上、頑張れない。くたくたなのに、どこにそんな余裕があるのか?こんなに頑張って、こんなに疲れきっているのに、周囲は更に努力せよと無責任にいう。この子の面倒をみるのは私しかいない。そう、私”しか”いないから、私”が”しなければならないのだ。食物アレルギー日記をつけ、離乳食を手作りし、風呂に入って洗うのにも気遣い、薬をきちんと服用あるいは塗ってやる。文字で書けばたやすい。実際はそんなものではない。今までいろいろな業務に携わったが、これほど孤独な仕事はなかった。小さな子を持つ母親はみんな孤独なのかも知れない。
 ふらふらになりながら、今日もまた夜が来る。憂鬱な夜だ。今夜こそは息子は朝まで眠ってくれないだろうか?痒みが劇的に引いていかないだろうか?そんな願いは毎日打ち砕かれ、4月以来、朝まで眠った覚えが無い。いつまで続くのだろう?息子はいつになったら眠ってくれるのか?医者は1歳になったら、などと言うが、それまで私に眠るなと言うのか。あったまに来る。
 そうして、やっぱり夜中に起こされた。眠い、辛い、身体がしんどい。体力は極限である。息子が痒みで泣く。私も一緒に泣きたい。一所懸命に薬を塗ってやる。治まらない。「痒いな、痒いな。そうだよな、痒いよな。よしよし…。」抱っこして家の中を歩き回る。…眠い。夫は眠っている。どうして私だけ。まだ、息子は泣く。イライラする。…そうして、赤ん坊の息子を投げつけたい衝動がやってくる。

 こんな思いはきっと同じような状況になった者でないと分からないだろう。とにかく、追い詰められるのだ。
 自分のイライラを赤ん坊に当たってはいけないなどということは、皆分かっている。小学生ではない。全ての母親はそんなこと頭では理解しているはずだ。
 私の解消法はとにかく昼間のかわいい息子の顔を思い出して、理性で自分を抑制する。そうしていられるうちは、まだ”まし”な方なのだろうと思う。が、これがもっともっと追い詰められた状態で、もっともっと心身ともに消耗したならば…その時は私は冷酷な母親としてマスコミに出るのかも知れない。

 こんなに辛くても、まだ私は恵まれた方なのだろうと思う。こんなこと、書く余裕があるのだから。辛さを心にしまい込み、”孤育て”する母親も大勢いるだろう。虐待する親の全てがそうなのだとは思わないが、外部やその他もろもろの要因で不本意にも追い詰められてしまう親も多いんじゃないかと想像している。

 薬を変えた昨夜、息子はいつもよりよく眠ってくれた。痒みも緩解しているようにみえる。どうか今夜も眠ってくれるように、眠らせてくれるように…、そんなことを毎日夕方になると思い、痒みと睡眠不足を覚悟して布団にもぐる日々。どうか、今夜こそは。
[PR]
by fussyvet | 2006-06-29 14:28 | 家族

お便りから

 ホームページを読んで下さった方からメールをもらった。以下はその概要と私の返事です。

・私は、肉も魚も野菜も食べますし、我が家では犬も猫も飼っています。薬も使うし、‥洗剤も石鹸もシャンプーも、普通のものを使っています。けれど、動物実験は必要最小限で、やらなくて済むようになるのならぜひそうなって欲しいし、痛みや苦しみを与えないで欲しいし、保健所で殺される動物は0になって欲しいし、お金を出して動物を買うのなら、店頭販売禁止の上、完全予約制にして、生まれるのを待って買わなければならないようにして欲しいです。動物を飼うときは、DNAまで登録できるようになって欲しいとも思います。いろんなHPを見ましたが、見れば見るほど「あなたはまだ努力が足りない」とか「もっと考えろ」と責められるような気持ちになります。このサイトのようなHPを見る人は、多分動物が好きで、何か力になりたいとも思っている人たちで、目の前の犬や猫にはできるだけのことをしている、という人も多いと思います。その人たちに、「もっと」というのには限界があると感じます。

 私がホームページで言いたかったのは、表面的に動物愛護を考える人たちに「もっと深く考えて欲しい」という思いと共に、「もっと違った方面にも考えて欲しい」という思いもあります。それは一種の気付きみたいなもので、私が経験上見てきたこと、考えてきたことを語ることでその一助になればと思いました。私がおかしいと思うのは、殺処分を行う者、畜産する者、と殺する者、動物実験を行う者に対して、「人類の大罪だ!」と責め立てる人たちが動物好きの人の中にはかなり存在していて、その人たちは「動物の権利」を主張してどこまでも他人を責め立てることです。保健所に関するページにも書きましたが、動物を殺処分せざるを得ない人の中には本当に普通の良心的な人も多いです。そんな人たちが結果的に辿ってしまった辛い経験を何とか減らせないものか、と考えるうちに、いろいろなことがつながっていること、それらをどこかで断ち切らないと改善されないことに気付きました。

・HPを作る人は、とても意識の高い人たちなのでしょうが、「自分たちがここまでやっているのだから、さあ、あなたも」と言われているような気がしてしまうのです。

 私は自分の意識が高いとは思いませんし、他人に強要する気もありません。が、気付いた人ができることから初めてもらえたらとだけ思っています。

・動物愛護や地球環境問題を突き詰めていったら、人間も動物である以上、生きてはいけません。植物だって生き物ですから。収穫や料理されるとき、人間に聞こえないだけで、野菜だって泣き叫んでいるかもしれません。住んでいる家の柱からだって、もしかして恨まれているかもしれません。そこまで極端なことではなくて、私の感覚では、今はひどすぎるから、何とかしたい、なのです。

 伝わっていなければ残念ですが、私も全く同じ思いです。

・たとえば、そういうことへの協力にしても、「一万円以上から」というレベルではなく、「百円からOK」みたいにできないだろうか、と考えてしまいました。たくさんの人の「ほんの少し」を集めやすいシステムが作れないだろうか、と思います。

 ホームページにも書きましたが、一人一人の人が”消費者として”できることから始める事ではないでしょうか。一度に何度も生ませる繁殖という行為がある限り、処分される動物は減らず、ボランティアの収容にも限界があります。イヌやネコを飼えば、畜産動物は必要になってきます。結局、自分の好きな動物を助けたいという思いは人それぞれで、どこで境界線を引くか‥、価値観はさまざまですから、法律で折り合いをつけます。が、法律にはさまざまな産業界の思い、雇用問題なども含まれますから、動物が人間の管理下で置かれている以上、少しずつ法改正して遵守いくことしか確実な方法はないかと思います。○○さん個人の「動物実験は必要最小限で、やらなくて済むようになるのならぜひそうなって欲しいし、痛みや苦しみを与えないで欲しいし、保健所で殺される動物は0になって欲しいし、お金を出して動物を買うのなら、店頭販売禁止の上、完全予約制にして、生まれるのを待って買わなければならないようにして欲しいし、動物を飼うときは、DNAまで登録できるようになって欲しい」という思いに関して言えば、そういうことになります。機会があれば、法改正のおりに、現法を勉強後、パブリックコメントを出すとか、そういう協力の方法があるかと思います。
[PR]
by fussyvet | 2006-06-28 09:49 | 動物

殺処分方法改善の署名

殺処分方法改善の署名を募集しています!

 現在日本の犬猫処分施設のほとんどで炭酸ガスによる集団での殺処分を行っています。(私がいた保健所では二酸化炭素による保健所とサクシンという筋弛緩剤(麻酔薬ではない!)による保健所がありました。)
 この方法は犬猫にとって安楽死とは程遠い方法であり、現時点で再飼養という道を与えられない犬猫たちにとっては殺処分方法の改善が最大の福祉であると考えます。
殺処分至る経緯、方法等はFESさんのサイト内*殺処分される動物たちにもありますのでそちらもご参考にお読み下さい。

今回の署名は6団体連名の署名で*署名内容に関してはそちらをお読み下さい。また、詳しい内容は*PAW CHUMSさんのサイトに書かれていますのでそちらもお読み下さい。

今回は東京都に提出する署名ですが、まず一つの自治体を改善させていくことが後に全体を変えていく指針になるかと思います。皆さん、ぜひご署名下さい。

署名を迷われる方、まず*現実を知って下さい。そして心で考えて下さい。


  保健所にいた者です。署名してきました。変わらないかも知れない、けれど何かしなければ、変わることは永久に無い。
[PR]
by fussyvet | 2006-06-20 11:38 | 動物

小さな鯉と想像力

 自分より弱い国に大国が戦争をしかけた。大国は捕虜に虐待をしていた。捕虜に虐待をした者は言った。
「これは戦争だ。きれい事を言うな!」

 鯉がゆったりと泳いでいた。少年たちがその鯉を釣っていた。食べもしないのに釣っていた。それを非難した者に少年たちは言った。
「お前は魚を食べないのか。きれい事を言うな!」

 弱いものを強いものが攻撃する状況は、どれも似ていると思う。

 どうしてこんなことを思ったのか。中学生くらいの少年たちが食べもしないのに鯉を釣っている光景は近所でよく見る光景だ。今日はその上、一人の少年が小さいために”獲物”としての価値もない小さな鯉を、先端に刃物が付いた棒で突っついていた。
「あっちへ行け!お前に用はない!あっちへ行け!」
執拗な攻撃に小さな鯉は弱り、横を向いて浮いてしまった。

 しばしば、小さい頃に生き物を苛めるのは必要なのだ、そうやって命の尊さを学ぶのだ、と言う者がいるが、私はいつも首を傾げる。命の尊さや相手の痛みに必要なのは「もしも、自分だったら…。」と身に置き換えて考える想像力である。想像力がある者は小さい頃から生き物をむやみに苛めることはないだろう。想像力はどこかで学ばないと大きくなっても弱いものを苛めることは止まず、いずれ捕虜を虐待する兵士となるだろう。小さな鯉を刃物で小突いていた中学生はいつその想像力を習得するのだろうか?

 可愛そうな小さな鯉。
[PR]
by fussyvet | 2006-06-16 20:31 | 動物

親の愛情=母親の愛情の図式を捏造し、子供に似非愛情を押し付ける年寄り連中の罪

学校給食は犯罪傾向と解明不可能な病気への罹患を引き起こす(可能性有りの)世にも恐ろしい制度である
決議「学校給食に弁当の日を設けることについて」の議事録
鷲宮町の子育てを守る会
「弁当の日」というバッシング/六ヶ所村

 かつて、家電がない時代、掃除、洗濯、炊事は重労働。専業主婦になれるほど豊かでもない時代、女たちは家業を手伝いながら家事をし、子育てをした。
 その後、家電が普及し、家事に専業できるほど豊かになった。専業主婦という言葉はまだここ30~40年ほどの間に定着してきた言葉。
 そして、格差社会の現代、家族の形態も多様化し、シングルマザーも多くなってきた。専業主婦を設けられるのは豊かな家庭か、何らかの家族内の事情がある家庭だろうと思う。
 「弁当の日」を設けるよう提案したのは74歳の女性。自分のしてきたことを美化するのは結構だが、一地方議会を私物化して巻き込まないで欲しい。高齢出産で乳児湿疹のひどい赤ん坊をやっとの思いで昼寝させ、寝不足と腰痛でヘロヘロになりながらこんな記事を読むと、子供は可愛いが、こんな時代錯誤の人間がのさばる国で生んでよかったのかと後悔すらしてしまいそうになる。私はヘドが出るほど田舎の生まれだが、里も同じような決議をしているのじゃないかと妄想するとますますこの国から逃げ出したくなる。将来、2人目を育てることになったとしても、絶対にこんな決議をするような地域には住んでやるものか。こんな議員がいる限り、少子化も仕方ないね。
[PR]
by fussyvet | 2006-06-12 15:32 | 家族

公園で絶対にイヌを放すな

 毎朝、日差しが強くなる10時前に、息子をベビーカーに乗せて近くの公園に散歩に行くのが日課である。その公園には、「バイク乗り入れ禁止」と共に「イヌを放さないで下さい」との看板が立っている。にも関わらず、バイクを乗り入れる不届き者と同様に、散歩中のイヌを放す者が毎日いる。小型犬ならまだしも、ドッグランでもない公園内で、秋田犬、ハスキー、更にはアラスカンマラミュート級の大型犬を放している飼い主もいて、私はその度に目つきをきつくしてその犬に睨みをきかせ、息子の乗ったベビーカーを犬のいる側と反対側に回して私自身の体でガードし、神経を使って通らなければいけない。赤ん坊を散歩に連れ出すようになって分かったが、体重7kg程度の中型犬だって、小さい子供を連れた母親にとっては、自分の子供に危害を及ぼすかも知れない恐怖の対象となる。ミルクの臭いがする赤ん坊は、臭覚が発達したイヌにとっては刺激的な存在である。田舎で放されていた土佐犬に幼い子供が咬み殺された事件があったが、あのような飼い主はもはや殺人犯だと私は思っている。
 私は猫の方が好きだけれど、犬も嫌いではない。が、公園で犬を放している光景に出会う度に息子を守らなければならない毎日を送っていると、犬が嫌いになるのではないかと思う。もともと動物が好きではない人であれば、なお更である。犬を躊躇なく放す愛犬家たち、あなたのその行動が犬嫌いを増やし、犬にとって住みづらい社会を作り出し、犬たちを悲劇に導くかも知れないことを本当に肝に銘じて欲しい。犬はどんな行動を起こすか分からない。「うちの犬に限って。」と思うのは、「うちの子に限って。」と思う親ほどに愚かなことである。飼い犬を管理して、人間社会から疎外されない存在にしてやることが、犬を飼い、共生を目指す者の義務である。
[PR]
by fussyvet | 2006-06-04 22:32 | 動物

毛皮

*心臓の弱い方は以下のリンクを見ないで下さい。
バーバリーはこのビデオを見て、中国の毛皮の取り扱いを停止したそうです。

 最初の30秒を見ただけで、吐き気がし、後は見れなくなりました。私が見てきた現場の中で最も悲惨なものに匹敵します。以前、そして今でも国内の一部ではそうかも知れませんが、と殺室から逃げ出した豚を撲殺する、まだ死んでいないウシの頭を切り落とす等、同様な光景が日本でも以前、そして一部では今でも残っています。そこまでして消費する必要があるものなのか?選択するのは消費者です。
[PR]
by fussyvet | 2006-06-02 02:31 | 動物