カテゴリ:動物( 217 )

ブログ「広島ドッグぱーくのボランティアの真実」

2006年に広島ドッグパークの崩壊に伴い、その動物保護団体の問題点について、内部告発やら噂やらが飛び交ったのですが、実際にボランティアに参加していた人が、「今だから語れること」をブログにつづり始めました。ご興味ある方は、ぜひお読みください。

広島ドッグぱーくの真実
知られざる広島ドッグぱーくのボランティアの真実。嘘か真か、はてさてその真相は・・・・・


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by fussyvet | 2011-02-26 08:22 | 動物

動物実験代替法を人体実験代替法と言い換えることについて

最近、動物実験代替法を人体実験の代替法と言い換える傾向が散見されます。最初、この人体実験代替法という言葉の代替を見たとき、ピンときませんでした。それどころか、普通の人だったら、この言葉を見たときに「大丈夫かな」という感想を持つんじゃないかと思います。

そもそも動物実験は必要ないという考え方に由来するのだと思いますが、今回はこの「人体実験代替法」という言い換えに対して少々批判を加えたいと思います。

動物実験にも数々あります。しかし、その批判の急先鋒がターゲットとするのは医薬品、農薬等の承認に係る非臨床試験ですが、これ自体が既に人体実験代替法であり、そのことは医者や研究者は既に承知のことです。ですから、「人体実験代替法」という言い換えに対して、彼らは「何を言ってるんだ」と呆れるはずです。

さらに、獣医系大学、理学部などヒト以外について研究を行っている教育機関の動物実験は、人体実験の代替法ではありません。だから、「動物実験代替法」を「人体実験代替法」と言い換えることで、逆に獣医系大学、理学部などの動物実験を自ら除外し、動物実験代替法の範囲を狭めてしまうことになります。動物実験代替法学会には獣医系大学の研究者も少なからず参加しているのに。

本当に動物実験をやめさせたいのであれば、「人体実験代替法」という言い換えは止めた方がいいんじゃないかなと思います。あえて言い換えるのであれば、「生体実験代替法」でしょう。これなら、動物実験の苦痛のカテゴリーB以上の動物実験がほぼ全て含まれることになります。あまり意味がないどころか、動物実験の縮小にとって逆効果になる言葉に言い換える必要はないだろうと思うわけです。

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by fussyvet | 2011-02-14 19:37 | 動物

獣医学教育における生体実習について質問をもらいました

動物愛護に関心を持つ方から質問をいただきました。

Q. 欧米で一切動物を犠牲にせずに単位をとり、獣医になれる大学が増えているのですが、それに対して、「模型やCGだけで学んだ獣医師には診てもらいたくない」「実際の生物を用いた実験でしか学べないことがある」という意見をよく聞きます。そこでこれに関するご意見や生体を用いた実験だからこそ学べたことがもしあるのであれば、おうかがいしたいと思います。

まず最初に、欧米で一切動物を犠牲にせず単位が取れる獣医系大学が出てきているというものの、最近はあまり聞きません。やはり限界があるようです。そのことから考えても、「実際の生物を用いた実験でしか学べないことがある」ということは真実だと思います。ただ、「模型やCGだけで学んだ獣医師」についてですが、そんな人は実際にほぼ皆無だと思います。「一切動物を犠牲にしない」ということは、「一切動物の体を用いて学ばない」という意味ではありません。欧米では、献体制度と言って、動物病院で亡くなった動物の遺体を所有者から承諾を得て実習に用いる方法を取り入れているところがあります。実際に、そういった方法で学び、獣医になった北欧の獣医師と話したことがありますが、彼女は卒後、小動物のための病院を開業しています。生体を犠牲にしていなくても、動物の身体からは学べることがあるし、実際にそうしているし、また、最低限、そうでなくてはならないということです。

では、献体制度からも学べない、最初に触れた生体を用いた実験でしか学べないことを何に置き換えていくのかについてですが、これが難しく、教育機関としての大学全体が本腰をあげて取り組まない限り、教育における代替法の導入は実現されないでしょう。一時期、学生が熱心に取り組んでいましたが、彼らが社会人になって大学を離れたら、後を熱心に継ぐ者もなく、大学側が本腰を入れる前に衰退していったように感じています。結局、一時の流行で終わってしまいました。学生の代替法を求める声が大きくなり、さらにそれに指導者側も参加しなければ、生体実習代替法の開発はできません。今、北海道大学獣医学部でそのような取り組みがされていますが、獣医学会で時々発表がある程度で、現在、どのような進行状況であるのか、その他の日本動物実験代替法学会など、外には大きく聞こえてきません。

以上は、大学教育、特に獣医学教育に関することであり、高校以下の学校については生体実習など必要ないと思います。実際に私が育った県では、中学一年でミミズを犠牲にした以外、小中高で解剖はありません。それでも、私は全く問題なく成人し、高等教育を受け、獣医師の資格を取って現在に至っています。


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by fussyvet | 2011-02-12 11:37 | 動物

元学生から内部告発された北里大学の動物実験について

 Twitterなどで「無条件」に拡散されているのですが、ちょっと違和感を覚えることもあるので書きたいと思います。

 <内部告発>北里大学での残虐実験!!猫の頭を開き、電極を刺す!!ネズミを画鋲で張り付け!!

 現在、どこかの病院で臨床検査技師をしている元北里大学生からの告発だそうですから、臨床検査技師を養成する課程の実験動物学および生理学実習で行われた実験だろうと思います。私は臨床検査技師の必須課程を知らないのですが、もし、これらの実習が国の定めた必須課程の一つであるなら、なんらかの動物実験をしなくてはいけないのだろうと思います。それは学生が「無意味である」と思うか否かに関係なく、実習自体は実施が定められていて、その単位を取らない限り、臨床検査技師にはなれないということです。

 今回、告発された動物実験は3種類あったようです。無麻酔でマウスを磔にするなどは言語道断(ただし、麻酔後に覚醒させない条件で発泡スチロールにマウスの針で四肢で指すことは、責められません)、また、痛覚のあるカエルの脊髄破壊を不慣れな学生に何度もやらせるのも問題があると思います。麻酔下で猫の頭部に電極を刺入して行う実験は、生理学ではしばしば行われる手法であって、麻酔後に覚醒させない条件下で行うこと自体を責められるのであれば、あらゆる医薬系大学がその非難の的に入ることになります(ちなみに、この猫の実験は必須の実習内ではなく、研究室に所属後、その研究室の研究として行われた[る]ものです)。個人的には猫好きな私には耐えがたい実験ですが、自分に耐えがたいからと言って、その実験を非難し、さらには止めさせることはできるのか?

 今回の内部告発事件に関心を持たれた人のうち、「動物実験は絶対にダメ」とまでは思っていない人、または「よくわからない」人には、告発内容のどこがどういけなかったのか、具体的に考えてみてほしいと思うわけです。

追記:「大学の必須課程として、動物実験が採用されていること自体が問題だと思われる人があれば、では、動物実験に代わる大学教育教材として妥当な実習内容はどういうものなのか、実際に妥当性が認められた方法があるのか、考えてみてほしいと思います。一番の問題は、大学教育における動物実験代替法に取り組む教官、および関心を持つ学生が皆無に近いことなのですが。

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by fussyvet | 2011-02-04 11:39 | 動物

極にいる者

 先週だったか、関西ローカルのバラエティ番組で捕鯨問題が取り上げられた時、オーストラリア人タレントが「いやあ、本当にごめんなさい。」と謝っていた。捕鯨問題でオーストラリアが日本を非難していることから、自衛のための予防策として謝ったのか、本当にオーストラリア人として申し訳ないと思って謝ったのか知らないが、私は彼が謝る必要など全くなかったと思う。彼が謝った時、千原兄弟の髪の毛が薄い方がここぞとばかりに責めていたが、寧ろ日本人としてこいつの言動の方が恥ずかしいと思う。

 「Cove」というイルカ漁を取り上げたアメリカのドキュメンタリー映画の上映に際し、この映画を「反日的」と称した団体が上映予定の映画館へ街宣活動をしかけたために、ぞくぞくと上映中止になっていった。「反日的」な外国映画は、私たち日本人は見て吟味することすら許されないのか?第二次大戦中の言論統制かと思う。非常に時代錯誤の浅はかな人間の活動により、見る自由すら奪われてしまうこの異常事態。そもそも、グリーンピースやシーシェパード等、動物愛護団体の過激な活動がしばしば取りざたされるし、実際に国内の動物愛護団体の中にもチンピラ紛いの団体がある。が、それと同じように動物愛護運動に批判的な連中の中にも、どのような類の人間が含まれているのか、「Cove」上映中止騒動から普通の日本人は察しはつくだろうと思う。

 動物愛護運動の是非を唱えるのは、過激な活動家ではなく、普通の一般の人々が考えていくことでしか、”まともな結末”は迎えられないだろうと実感する。

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by fussyvet | 2010-08-01 17:26 | 動物

ヒヨコと動物実験と民意

 文面からして10代か20代の若い人だと思いますが、次のようなメールをいただきました。

「こんにちは。はじめまして。
 動物実験の実態を知り、動物たちがかわいそうで、新聞で知った、○○さんの活動を調べていくうちに、「△△」というブログで、こんな記事を知りました。
(特定のURL)
『東京の国際畜産見本市や各地の農場を見学する。一片の土も太陽もない工場に押し込められた、例えばヒヨコたち。過密状態だと気がたって傷つけ合う。それを避けるためにヒヨコの流れ作業でくちばしを折られていく。おびえて小さな目をつぶるヒヨコ。ときに機械は誤って舌を切り落としてしまうこともある。小さなヒヨコの大きな絶望。』
 私は鳥が大好きで、インコを飼い続けています。このようなこんなことは本当にあるのでしょうか?鶏がお互いにつつかないように、くちばしを焼き切る所があることを知っただけでもショックでした。やめさせる方法はないのでしょうか?考えるとかわいそうで眠れなくなります。
 動物実験についてですが、「動物実験は人間の大罪」とありますが、本当にそう思います。私はシャボン玉せっけんを使い、洗剤を使わないアクリルタワシを使用し、動物実験をしていない会社の製品を使うようにしています。
 また、本で読んだのですが、肉を食べると、動物たちの苦痛で苦しい怨念が、そのまま人間の体に入るといいます。私はそれを読んでから、肉は出来るだけ食べないようにしています。
 動物実験を廃止したり、ひよこの幸せに私に出来る具体的なことはないのでしょうか。教えてください。」

 このメールの送信者、彼女がその実態を知って動物たちがかわいそうになった動物実験というのがどんな内容のものだったのか分からないが、とにかく、それがきっかけでいろいろと関心を持ちつつ調べられたのでしょう。
 このメールに書かれてあるヒヨコのくちばしを切る作業は実際に行なわれていることです。採卵鶏であれ、肉鶏であれ、放し飼いでなく、ケージに複数羽ずつ入れて飼育する一般的な飼育法では、同じケージに入れられた鶏同士が突きあわないようにくちばしを切らねばなりません。卵や鶏肉を今の価格で、近所の販売店で購入することを諦めない限り、やめさせる方法はありません。卵や鶏肉の値段が上がっても構いませんという消費者が増えて、それが「民意」となれば別の話ですが、今のところ、そのような傾向を日本で感じたことはありません。
 それから、動物実験についてですが、「動物実験は人間の大罪」という言葉はアニマルライツの思想を持つ人や団体のホームページなどに書かれているものですが、上のヒヨコの話と同様、今のように病院へ通って、薬局で薬を購入すること、それから、今の価格で石鹸、洗剤などを購入することを諦めない限り、動物実験を減らすことはできても全廃にすることはできません。新しい治療方法や薬、石鹸・洗剤はもう要りませんという消費者が増えて、それが「民意」となれば別の話ですが、今のところ、そのような傾向を日本で感じたことはありません。
 状況を変えるのは「民意」です。民意は、保守的な考え方であれ、革新的な考え方であれ、どちらかの考え方に大勢の人、つまり、一般大衆が大きく傾いたときに決定されます。今のところ、ヒヨコや動物実験に対して一般大衆はそれほど関心を持っていません。少しでも多くの人が関心を持ってくれるといいですねとしか、私には答えられません。

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by fussyvet | 2010-01-22 13:08 | 動物

げっ歯類の胎児・新生児の鎮痛・麻酔および安楽死

日本実験動物医学会から、げっ歯類の胎児・新生児の鎮痛・麻酔および安楽死に関する声明が発表され、Web上で読むことができます。関心ある方は、ご一読ください。

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by fussyvet | 2009-12-17 15:27 | 動物

獣医にひたすらなりたい、高校二年生の女の子からメールをもらいました

先日、また獣医師に憧れる高校生からメールをもらいました。結果的に、今回は以前とは反対のパターンとなりました。

***受け取ったメール***
こんにちは、Aといいます。
私は、高校2年生の女子です。
獣医になりたくて、今勉強しています。

でも親や先生から反対されています。
学力もそうですし、獣医の仕事としてもです。
今の学力では届かない。
私に獣医の仕事が勤まるのか。
いろいろ言われています。

獣医が「動物のお医者さん」ではないことも、動物を死なせてしまうときがあることも、分かっているつもりです。
「獣医師に憧れている若いあなたへ」も読みました。
それでも、獣医になりたいと思います。
正直、賛成してくれている身近な大人はいません。

私のまわりには、残念ながら獣医がいません。
だから私の知識もインターネットやテレビ等と、限られてしまいます。
獣医になることを諦めるつもりは全くありませんが、獣医についていろいろ知りたいと思います。
そこで、暇なときでいいので、質問に答えていただけたら嬉しいです。

高校生のときの学力はどれくらいでしたか。
また、どれくらい勉強していましたか。
獣医になるまでで嬉しかったこと・辛かったことは何ですか。
獣医になってから嬉しかったこと・辛かったことは何ですか。
獣医の仕事の喜び・苦しみは何ですか。
私のような人が獣医を目指すことについて、どう思いますか。

本当に暇なときでいいですし、答えたくなければ返信はかまいません。
ただ、獣医についてのいいことも悪いことも知っておきたかったのです。

今日は、突然メールしてすみませんでした。
また、このサイトを参考・励みにして勉強を頑張っていきたいと思います。
読んでいただき、ありがとうございました。

Local Time: 2009/11/20/23:17
***受け取ったメール内容はここまで***



このメールに対して、私は以下のように返信しました。

A 様

初めまして。「動物のお医者さんが見てきたこと」のサイト管理人fussyvetです。

周囲の人の反対や学力の問題など、獣医になるには否定的な要素が多く、また、「獣医師に憧れている若いあなたへ」を読まれたにも関わらず、獣医になりたい理由はなんでしょうか?また、どのような獣医をイメージして、そこまで強く獣医になりたいと思われているのでしょうか?

(私の学力について)
私は中学までは、近畿、東海、関東という地域の区切りの中で総合○位であり、基本的学力が高かった方です。高校に入り、自分の能力を高く見積もりすぎて、勉強を熱心にしなかった時期があり落ちましたが、それでも偏差値は○から○あったと記憶しています。

(どれくらい勉強していたかについて)
高校二年生のときは、部活が忙しくて、熱心に勉強せず、宿題すらサボる始末でした。が、今、思えば、高校二年までは少なくとも宿題だけはきっちり理解できるまで集中してこなすべきだったと思います。そのための勉強時間は人によって違うと思います。時間よりもまずは集中力です。因みに高校三年の秋、苦手な日本史だけを集中して頭に叩き込むために費やした時間は、学校から帰宅してすぐ始めて、決めたノルマが終わるまで、つまり、朝の5時,6時まで勉強するときもありました。

> 獣医になるまでで嬉しかったこと・辛かったことは何ですか。
> 獣医になってから嬉しかったこと・辛かったことは何ですか。

嬉しかったことは、外科の研修生時代に動物が治って飼い主さんが喜ばれたことです。獣医の勉強自体は、とても興味深く、大学時代は充実していました。辛かったことは、動物実験、手術中に亡くなってしまったこと、自分が世話をしていたイヌ・ネコが実験に使われてしまったとき、社会人になって保健所での引き取り業務、食品衛生監視員でヤクザのような人が行政に来て対応しなくてはならず恐怖を感じたことです。

> 獣医の仕事の喜び・苦しみは何ですか。

どんな獣医になりたいのかによります。まず、それを教えてください。

> 私のような人が獣医を目指すことについて、どう思いますか。

正直、このメールで感じられるのは、獣医に対する情熱と強い思い込みのように思いますので、もう少し冷静になって、自分の得意科目から他の道も模索されてみることをお勧めします。

獣医といっても、いろいろです。どんな分野の獣医になりたいのか、また、既にターゲットにしている大学はあるのか、それらが分れば、もう少し具体的に書けるだろうと思います。

大変だと思いますが、高校の勉強は大切です。その時は辛いだけでも、大人になるとそれが分ります。どうか、ひたすら集中して、要領よく的を絞って頑張ってください。

fussyvet
***私の返信内容ここまで***


再び同じ女の子からメールが返ってきました。

お答えいただき、ありがとうございます。

最初は虐待されている動物を助けたいって思いました。
たぶん、それが一番最初です。
動物が好きなのもありますが、テレビで虐待されている動物見て、助けたいと思いました。
それからいろいろ獣医のことを調べて、いろいろなことを知りました。
動物を殺さなければいけないときがあること、動物のためじゃなくて人間のための医者であること。
理想的なことばかりではない、現実的で、目を背けたくなることがあることを知りました。
それでも、獣医を目指すことをやめようとは一度も思いませんでした。
理解しているつもりでも、理解してないのかもしれません。
理想をいつまでも追い求めて、現実を見ていないのかもしれません。
心の何処かで、動物を助けられるって、信じてるのかもしれません。
意地になっているのかもしれません。
いろんな人に反対されて。
それで意地になっているのかもしれません。
何でなりたいの、って聞かれて、はっきり答えることができません。
動物を助けたいという気持ちに変わりはありませんが、助けられないと言われたら、返す言葉がないです。

根本的には、やっぱり動物を助けたいって気持ちがあります。
獣医になって動物を殺すかもしれないけど、助ける命もあるはず。
獣医にならなければ、殺さなくてすむかもしれないけど、助けることもできない。
たとえ殺す数のほうが多くても、獣医になって動物を助けたい。
それが、私の気持ちです。
幼稚で、浅はかな考えかもしれません。
でも、獣医を諦めるという考えは、浮かんでこないのです。

今は、○○大学を考えています。
合格できるのか全く分かりませんが、勉強を頑張りたいと思います。

返信していただき、ありがとうございました。


ここでやりとりは終えました。

一子供の諦めきれない夢を砕く理由などありません。ただし、「獣医にならなければ、殺さなくて済むかもしれないけど、助けることもできない。」というのは間違いです。虐待されている動物を助けたいのであれば、なおさらです。現実に虐待されている動物を助けているのは、職業としてではなく、ボランティアとして保護活動を行なっている獣医以外の人が多いのですから。それに獣医でなくても、殺さなければならない場面もあります(安楽死の依頼等)。何度も繰り返しますが、獣医だけが動物を助ける者ではないのです。
まだ、高校二年生です。この先は、各分岐点で彼女自身が選択していくことです。現時点で「なんとしても獣医師になる。」と決断しているのですから、私が言えることは「勉強頑張ってください。」だけです。

受験勉強は大変だと思いますが、頑張って乗り切ってください。


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by fussyvet | 2009-11-27 15:36 | 動物

第22回日本動物実験代替法学会学術大会に行ってきた

 第22回日本動物実験代替法学会について、長い文章を書いたのに、Internet Explorerの不具合のお陰で、消えてしまった。あの長い文章をもう一度書く気力もないので、まとめだけ。

・開催地が大阪であったせいか、市民シンポジウムの一般参加者が少なかった。
・動物愛護団体の参加も少なかった。
・獣医系大学の学生もいなかった。
・獣医師の参加もほとんどなかった。
・昨年、ある動物愛護団体を怒らせたと聞いたので、今年はどうかと様子を見ていたが、大した対立もなく終わった。
・学会発表としては、3Rのうち、Replacementに集約されつつある。
・そのReplacementの道のりもまだ長く、悲観的。
・化粧品におけるReplacementすら危ういのに、医学系研究における動物実験はなくならないだろう。
・獣医師としてできることは、RefinementとReductionであることを確信。
・教育における代替法は、学生による打ち上げ花火的活動では持続性がなく、教官の意思による参加が不可欠。
・研究者と動物愛護団体が参加する唯一の学会で、双方の確執は非建設的。
・動物実験の全廃は無理でも、無駄な実験を減らすことはできる。そのためには、巨大研究機関だけでなく、公には知られていない研究機関を含める(意識を変えるための)法制化が不可欠(そこに、研究者側と動物愛護団体との話し合いの意義がある)。

 まあ、こんなところ。
 Internet Explorerに怒っています。


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by fussyvet | 2009-11-16 11:12 | 動物

炭酸ガスによる殺処分について(再掲あり)

 以下のような質問を受けました。

 所謂、炭酸ガスによる殺処分の実態についてですが、例えば、「気絶をするから 安楽死だ。」と言う人も居れば、「もがき苦しむから安楽死ではなく、窒息死である。」と言う人も居て、私にはそういった専門的知識もありませんので想像の範囲でしか知ることが出来ません。
 私は一辺倒な考え方を持つ事にとても抵抗があるので、質問したくメール差し上げました。
 炭酸ガスでの殺処分は動物にとって安楽死と言えるのでしょうか?


 これに関して、昨年の実験動物医学会で発表された教育シンポジウムの抄録が公開されていますので、そちらを参考にしてください。なお、この抄録の最後の演題に出てくる効果が高いとされるイソフルラン麻酔の併用ですが、ほとんどの自治体ではイソフルランなどは使われていません。設備、予算の問題等があると思います。それから、二酸化炭素による安楽死についての過去記事は「二酸化炭素による動物の殺処分について(2007年9月3日付)」にあります。
 「気絶をするから、安楽死だ。」「もがき苦しむから安楽死ではない。」は、あくまでも見た目から判断されたものであり、科学的裏付けはありません。もちろん、見た者(殺処分を実施する者)の精神的苦痛も考慮に入れて安楽死を定義する人もいます(実施する者の精神的苦痛が生じる方法は、安楽死と認められず、回避するべき)。動物の苦痛除去を第一に、実施する者の精神的苦痛や実用性(効率、コスト、設備等)をその次に考えて安楽死方法は考えられるべきだろうと思います。今のところ、二酸化炭素はその鎮痛作用によりガイドライン上、安楽死方法として認められている国が多いと思います。が、分かっていないことが多いのも事実で、その解明には今後の研究が必要です(そうすると、この部分についての動物実験を肯定することになります)。一番いいのは、イヌ・ネコの飼育者に審査を設け、商用・個人的趣味を問わず繁殖を制限等して殺処分される動物をなくすこと、実験動物の削減であることは言うまでもありませんが。


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by fussyvet | 2009-09-27 15:50 | 動物