2009年 03月 31日 ( 1 )

”ペット”を飼う資格審査

 先日、整骨院で治療中、待合室から聞こえてきた会話です。

「…。でね、そのイヌがね、眼鏡を舐めてたのよ。私、もうびっくりして、子供に『捨ててきなさい!』って言ったの。でね、結局、親子もろとも保健所へ連れて行ったの。かわいそうだけど。子供にはワンワン泣かれたよ。今でも言われるもの、『あの時は悲しかった。』って。でも、仕方ないでしょ、眼鏡舐めてたんだから。」

 どうやら、子供がかわいがっていたイヌの親子を眼鏡にいたずらしたことに怒って保健所に引き取ってもらったという内容でした。聞こえてきた会話はこれだけですから、そのイヌの親子がもともと飼われていたのか、子供が拾ってきたのか、分かりません。しかし、この会話から察すると、飼って可愛がり始めたのは子供さんのようです。しかし、”眼鏡”の件が原因で、このイヌの親子にとってもこの子供さんにとっても結果的に重大な悲劇が生じました。
 この会話を聞いているとき、私はペラペラと悪びれもせず整骨院の待合室で受付の女性に話している初老の女性に怒りを感じました。しかし、思い直していろいろなことを仮定して考え始めました。
 そもそも、この女性あるいは他の大人がこのイヌを飼い始めたのであれば、それは無責任極まりない飼い主と言える。自分たちで飼い始めたにも関わらず、イヌの習性も理解せず、眼鏡ごときで親戚など他の飼い主を探す努力もせず処分してしまうなどもってのほかでしょう。しかし、もしもこのイヌを飼い始めたのが子供であったのなら(子供が拾ってきてやむを得ず飼い始めたのなら)、どうでしょうか?捨て犬に同情し、拾ってくることは子供がよくやることです。この場合、”無責任な飼い主”という言葉は当てはまるのでしょうか?私にはどうもその場合に”無責任”という言葉を当てはめることには抵抗を感じます。拾ってきた子供が”無責任な飼い主”でしょうか、それを許した大人がそうでしょうか?私にはどうも違うように思えます。この場合、”無資格な飼い主”だったのではないでしょうか?
 今、ペットの飼育条件には実効性のある法的規制が皆無です。誰でも無条件に飼えてしまいます。海外では飼育者にも”審査”があり、その審査をパスしないとペットの飼育ができない国があります。行政による殺処分数を減らすには繁殖制限と共に飼育者側へ資格審査を設ける必要があるのではないでしょうか。一部の動物保護団体の譲渡条件には既に自主審査がありますが、徐々に一般的あるいは法明記されるとよいと思っています。
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by fussyvet | 2009-03-31 12:48 | 動物