まあ、いろいろびっくりしますが

 厚生労働省だかを退職した上層部の人たちが、ご自身のみならず、何の罪もないご家族まで巻き添えになる痛ましい事件があり、「年金テロ」だとか騒いでいたのに、容疑者の自供では子供のころに保健所に犬を殺処分された恨みだとかいう話が出てきて、自分の身に置き換えて震えた。私だって、保健所で動物の引き取り業務に関わったのだ。たまたま私が関わった引き取り依頼者の中には事件を起こすような人がいなかった(いや、変な人もいたけれども)だけで、これを”運の違い”と言わずして何と言おうか?…、まあ、まだ真相は明らかでありませんが。
 と、いうようなことを最近は徒然と思っていて、ここの「徒然」に書き足そうかと思っていたのだけれど、他の人のブログでぶっとぶような文章を見つけて唖然としてしまったので書いておきます。

 確かにね、私が社会人になりたての15年くらい前までは確実に陰陽問わず保健所から大学や研究機関へのイヌ・ネコの払い下げが行われていたし、かの事件の容疑者のイヌも保健所で殺処分されずに研究機関に払い下げられた可能性もあるわけです。だからと言ってですね、もしもの仮定としてではあるけれども、「本当に恨まれるべきは誰だったのか?」と暗に含んだ疑問を投げかけられるのはですね、なんていいますか、恨みの矛先を不特定多数の読み手の恣意的な解釈に任せつつも特定のターゲットに向ける意図が伝わってきて、もっともっと背筋が寒くなるわけです。仮にも殺人事件なわけです。何の罪もない家族まで巻き添えになっているような事件なわけです。もしかしたら、「ターゲットが違っていたら、あなたの家族も…。」という脅迫文まで感じます。あまり深く考えずに書かれたのかも知れませんが、重大な結果を引き起こした事件に絡めて話すにはあまりにも無神経ではないですか?またもし逆に、故意に書かれたものであるならば、私は動物実験反対運動に賛同しようとしている全ての人を徹底的に賛同を思いとどまるよう説き伏せたいと思います。

 私は学生時代に保健所から払い下げられた動物を実習に使わされたし、保健所に勤務したことはあるし、その方がおっしゃるところの”ターゲット”としては全てに当てはまり、逃れられないわけですよ。もし、今回の被害者が本当にイヌの仇討のために殺されたのであれば、私も私の息子も私の夫も私の親兄弟も被害者になり得たわけです。そして、それがもしも「かわいそうな動物たちの仇討のため、自業自得だ。」などと思われるのであれば、私はこの世の一切を信用しないし、すべてを呪うでしょう。特に動物の権利を守るため、そのような殺人すら”死刑”と位置づけて行動することが動物愛護運動であるのなら、私はそのような運動は決して許さない。

 誤解を招くような言動は肝に銘じて慎まれた方が良いと思います。特に重大事件に絡めては。それが悪意であるのなら別ですが。自分たちが持ち合わせている良識が自分たちが疑っている研究者の良識と大差ないと言われても仕方ないことになってしまうでしょう。
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by fussyvet | 2008-11-25 12:02 | こうして社会は回ってる
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