行政マンを恫喝して動かす人たち

不正入札で失職、有罪の大阪市役所3職員にカンパ8千万円 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 大阪市が発注した街路樹維持管理業務を巡る不正入札事件で、偽計入札妨害罪で有罪が確定し、失職した市職員3人の生活を支援するため、幹部らから寄付を募るカンパが行われ、総額が7000万~8000万円に上る見通しとなったことがわかった。

 市役所内に結成された「有志の会」が寄付を募っており、「市の同和行政に絡んだ引き継ぎ業務の一つで、3人は犠牲者」と同情する声が多い。一方、「不正入札が組織的に行われてきた証し」として、改めてトップの責任を問う声も出ている。

 2005年10月、ゆとりとみどり振興局の係長(52)が同業務の指名競争入札で特定の業者に便宜を図ったとして逮捕され、その後の捜査で、大阪府同和建設協会所属業者だけを指名業者に選定していたことが判明。昨年1月には不正を知りながら決裁したとして同局課長(53)と課長代理(43)も逮捕。8月、大阪地裁で課長に懲役1年2月、執行猶予3年、ほかの2人に懲役1年、執行猶予3年の有罪判決が言い渡された。

 地方公務員法は禁固以上の刑が確定した職員は失職するとしており、係長は1審で刑が確定し失職。課長と課長代理は控訴したものの今年2月に棄却され、同様に失職した。

 事件では、同協会所属業者が談合しやすいよう調整に協力した点が指弾されたが、市では長年にわたり、同和行政の一環としてこれを「同建協方式」と呼んで所属業者を優遇。担当者の間で引き継がれてきた。

 このため、市役所内に退職金も出ない3人に対する同情論が広がり、同局が中心になって「有志の会」が結成された。同局の局長級50万円、部長級40万円、課長級30万円、課長代理級20万円、他局は局長級20万円、部長級15万円を目安に、4月下旬を期限に支援を要請。一般職員には趣旨に賛同する場合、参加するよう求めている。

(2007年4月13日14時42分 読売新聞)


 私はこの3人を知らないが、カンパを募られたならしただろうと思う。この3人がよほど性根の悪い人でない限り、私も同情する。
 私は都道府県の職員だったが、同和行政に限らず、いったん始まってしまった業務の流れを変えることは難しい。もちろん、あまりよろしくない流れは、「こうした方がいいでしょう。」と提案し、その業務に関係する他の関係市町村・団体職員とも話し合って改善していくのが多くの仕事に当てはまるのだけれど、そうはいかない業務だというのが容易に推察できる。当時、同和地区で仕事をしていたとき、アフター5は同年代の者同士で飲みにいったり、職員もそうでないものも交流して楽しく、親しくやっていた。そういった交流はどんな仕事でも必要だったし、そんなアフター5の交流により仕事とは違う一面がわかってその後の仕事の話もしやすくなっていくのはいろいろな仕事に言えることだろうと思う。もちろん、アフター5の交流が「気を遣って」仕事で反対されるような提案をしにくくなる場合だってある。それでも多くの仕事では、話し合いで協議を重ね、よりよい方向へ流れをもっていけた。いろいろな悪い噂はあるが、それは私たちの親の年代の話であり、過去のこと。自分たちは何の隔たりもなかったし、私も仕事のできる人であれば、尊敬もしていたし、お調子者の私のことは同年代の異性だけでなく、年代が違うおじちゃん、おばちゃんも可愛がってくれていた。
 しかし、私の思いは全く甘いと思わせられる出来事が何度もあった。ある時、私の同僚が仕事でお願いをした。お願いをされた人本人はその場で何も言わなかったが、翌日、私のその同僚は”声の大きい”別の人間から出勤早々罵倒された。
「○○!お前、いつからそんなに偉くなったんだ!俺らはお前に使われているんじゃない!いい加減にしとけ!」
前日、私の同僚からお願いをされた人が、より力のある人にチクり、それでその”声の大きい”人が私の同僚を恫喝したのだ。全ては”恫喝”により消されてしまう。そんな世界だった。どんなに心を近づけて親しくなろうとしても、力でねじ伏せられてしまうのであれば、永久に仲良くなることはできない、私はそう思った。ニュースの3人でなくても、そんなやり方をする人たちに抵抗できる者は皆無に近いだろうと私は断言できる。

 関西では同和行政の膿みが少しずつ出されてきているが、そんなのは一部分だ。これまで公金や人事まで私物化し、行政に深く入り込んでしまったものをどこまで取り出すことができるのか。公に甘える、さらには食い尽くすことを当たり前としてきてしまった人たちの習慣や考え方を変えることなどできるのか。背後に暴力をチラつかせる人たちにどれだけ挑める人がいるのか。私はずっと見守りたい。脅しで要求を通そうとする人たちの陰で、本当に傷ついている人たちが声を上げることもできず、二重の差別で苦しんでいるかも知れないから。そして、動物の問題に関するさまざまな圧力団体の中でも最も大きな力を持つ団体の一つも同様に暴力を背景にした団体であり、この問題の解決が動物の利用による無駄な犠牲の削減に必要不可欠だと思うからである。
 かつて仕事が終わってから飲んだ人たちと心底気遣いなくもう一度飲みに行ってみたい。そんな日が訪れることを夢見ている。
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by fussyvet | 2007-04-16 12:52 | こうして社会は回ってる
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