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お便りから

 ホームページを読んで下さった方からメールをもらった。以下はその概要と私の返事です。

・私は、肉も魚も野菜も食べますし、我が家では犬も猫も飼っています。薬も使うし、‥洗剤も石鹸もシャンプーも、普通のものを使っています。けれど、動物実験は必要最小限で、やらなくて済むようになるのならぜひそうなって欲しいし、痛みや苦しみを与えないで欲しいし、保健所で殺される動物は0になって欲しいし、お金を出して動物を買うのなら、店頭販売禁止の上、完全予約制にして、生まれるのを待って買わなければならないようにして欲しいです。動物を飼うときは、DNAまで登録できるようになって欲しいとも思います。いろんなHPを見ましたが、見れば見るほど「あなたはまだ努力が足りない」とか「もっと考えろ」と責められるような気持ちになります。このサイトのようなHPを見る人は、多分動物が好きで、何か力になりたいとも思っている人たちで、目の前の犬や猫にはできるだけのことをしている、という人も多いと思います。その人たちに、「もっと」というのには限界があると感じます。

 私がホームページで言いたかったのは、表面的に動物愛護を考える人たちに「もっと深く考えて欲しい」という思いと共に、「もっと違った方面にも考えて欲しい」という思いもあります。それは一種の気付きみたいなもので、私が経験上見てきたこと、考えてきたことを語ることでその一助になればと思いました。私がおかしいと思うのは、殺処分を行う者、畜産する者、と殺する者、動物実験を行う者に対して、「人類の大罪だ!」と責め立てる人たちが動物好きの人の中にはかなり存在していて、その人たちは「動物の権利」を主張してどこまでも他人を責め立てることです。保健所に関するページにも書きましたが、動物を殺処分せざるを得ない人の中には本当に普通の良心的な人も多いです。そんな人たちが結果的に辿ってしまった辛い経験を何とか減らせないものか、と考えるうちに、いろいろなことがつながっていること、それらをどこかで断ち切らないと改善されないことに気付きました。

・HPを作る人は、とても意識の高い人たちなのでしょうが、「自分たちがここまでやっているのだから、さあ、あなたも」と言われているような気がしてしまうのです。

 私は自分の意識が高いとは思いませんし、他人に強要する気もありません。が、気付いた人ができることから初めてもらえたらとだけ思っています。

・動物愛護や地球環境問題を突き詰めていったら、人間も動物である以上、生きてはいけません。植物だって生き物ですから。収穫や料理されるとき、人間に聞こえないだけで、野菜だって泣き叫んでいるかもしれません。住んでいる家の柱からだって、もしかして恨まれているかもしれません。そこまで極端なことではなくて、私の感覚では、今はひどすぎるから、何とかしたい、なのです。

 伝わっていなければ残念ですが、私も全く同じ思いです。

・たとえば、そういうことへの協力にしても、「一万円以上から」というレベルではなく、「百円からOK」みたいにできないだろうか、と考えてしまいました。たくさんの人の「ほんの少し」を集めやすいシステムが作れないだろうか、と思います。

 ホームページにも書きましたが、一人一人の人が”消費者として”できることから始める事ではないでしょうか。一度に何度も生ませる繁殖という行為がある限り、処分される動物は減らず、ボランティアの収容にも限界があります。イヌやネコを飼えば、畜産動物は必要になってきます。結局、自分の好きな動物を助けたいという思いは人それぞれで、どこで境界線を引くか‥、価値観はさまざまですから、法律で折り合いをつけます。が、法律にはさまざまな産業界の思い、雇用問題なども含まれますから、動物が人間の管理下で置かれている以上、少しずつ法改正して遵守いくことしか確実な方法はないかと思います。○○さん個人の「動物実験は必要最小限で、やらなくて済むようになるのならぜひそうなって欲しいし、痛みや苦しみを与えないで欲しいし、保健所で殺される動物は0になって欲しいし、お金を出して動物を買うのなら、店頭販売禁止の上、完全予約制にして、生まれるのを待って買わなければならないようにして欲しいし、動物を飼うときは、DNAまで登録できるようになって欲しい」という思いに関して言えば、そういうことになります。機会があれば、法改正のおりに、現法を勉強後、パブリックコメントを出すとか、そういう協力の方法があるかと思います。
by fussyvet | 2006-06-28 09:49 | 動物
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