私が人間のお医者さんでなく動物のお医者さんになった訳

どうしてこの職業に?

 親からは「人を助ける仕事だから、やりがいがあるぞ。」と医者になることを勧められた。しかし、子供の頃の私は人間嫌い。イヌやネコを平気で捨てる人間、殺す人間、車で轢いても知らんぷりの人間が大嫌いだった。「人間なんか助けたくない。医療過誤訴訟もよくあるし、そんな息の詰まる仕事は嫌だ。それよりも私は動物を助けたいんだ。」若く純粋だった私は頑なに人間の医者になることを拒んだ。親への反発もある。それで私は人間のお医者さんでなく、動物のお医者さんになることを選んだ。
 しかし、私が予想した動物を助けるお医者さんは存在しなかった。人間のために動物を利用するために獣医師という職業があることを知った。医療過誤訴訟も最近では人間並みにある。覚える知識は人間の医者と半分以上は同じ。しかし、社会での活躍の仕方は大きく異なった。
 今、私は動物実験に携わる研究者および実験動物のためのお医者さんである。実験に使われる動物の苦痛を取り除いてやりたい。少しでも要らぬ動物実験は減らすシステム作りにも関わりたい。余計な実験を排除して、適切に動物実験を行うことは正確なデータを取り、ひいては医学のスムースな発展に貢献することにもつながる。そうすれば実験に使われる動物も削減できるのではないか?私の全ての関心は今そこにある。

 人間嫌いで医者にならなかった私。しかし、仕事は全て最終的には人間のためである。人間嫌いのままでは獣医師も務まらない。今、私はやっと「人間」らしくなってきた。人間とその他の生き物の橋渡し役、これからが腕の見せ所だと思う。生まれてきて無駄な命、不幸しか感じられない命があってはいけない。人も動物も…。

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医療の世界に入ったきっかけ
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by fussyvet | 2004-10-29 17:47 | こうして社会は回ってる
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