母自慢

うちの母は、すなわち獣医の母である。
しかし、だからと言って、動物のことをよく知っているわけではない。
でも、実の娘が言うのもなんだが、本当に愛情深い人である。
実家の猫はそんな母のことが大好きで、いつも「ママ、ママ…。」と言っているかのようである。

さて、何年も前の話。私が学生で家を離れていた頃。
母がいつものように膝元に猫を仰向けに寝かせて、グルーミング(?)していた。
すると、母は猫の腹部に米粒大の脱毛部位を発見した。
「皮膚病かも知れない…。」
母は急いで、かかりつけの動物病院へ走った。
「お腹の所に毛が抜けているところがあるんです。」
そこの獣医さんに「どこ?」と尋ねられて、母はその場所を探すが、見つからない。
それもそうだ。米粒大の脱毛部位など、人間の円形脱毛を見つけるよりも難しい。
やっぱりなかなか見つからない。
「おかしい。確かにあったんです…。」
母は言う。
そこでピンと来た獣医さん、母の代わりにせっせとその”脱毛部位”を探し始めた。
で、見つかった。
「これですか?」
「ああ、そうそう、それそれ!それです。」
    ・
    ・
    ・
「ヘソです。」

獣医の母にしておくには恥ずかしい。猫が哺乳類だということは知っているはずなのだが…。

が、これだけは自慢して言える。
動物を飼う者、ヘソほどの大きさの脱毛部位も見逃さないほど毎日動物を観察していて欲しい。

うちの母に関しては、猫をもう少しダイエットさせてくれたら満点の飼い主なのだが…。
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by fussyvet | 2004-10-04 19:37 | 家族
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